夢は小さくてもいい理由、教えます。
私がまだ会社員で「どうしたら起業できるか」と悩んでいた頃の話ですが、巷にあふれる起業ハウツー本には「夢は大きく持て。」ということが盛んに叫ばれていました。
「夢を大きく持つことで、そこに向かって頑張ろうという気持ちになる。
今のままの夢だと平社員の思考回路から抜け出せない。」
というような内容だったと記憶しています。
それで私も色々考えた結果、「起業して年収1000万円稼ぐ」という夢を設定してみました。
(今思えば夢を「設定」してる時点であれなんですけどね。)
そこから、1000万円稼げる起業ってなんだろう?と考えたのですが、
…
わからない…。
1000万も稼ごうと思ったらやっぱり資格や壮大なアイディアがいるんじゃないか。
物を売るなら…ダメだ、とても1000万円規模じゃない。
FXや不動産投資は怖い。
と、全く何をしたらいいのかわからなくて完璧に行き詰まっていました。
ちなみにその時、同様に「欲しい物リスト」も書いたのですが、(欲しい物が明確な方が夢に向かって頑張れる、みたいな同じ理由で。)これに至っては何を書いたのか全く覚えていません。
今思えば別に大金持ちになりたくて起業を目指していたわけでもないし、本当に欲しい物などなかったのだと思います。
そんなわけで、するべきことが分からず会社員生活を続けていたのですが、そこに訪れた転機は「同窓会」でした。
社会人になって初の同窓会のお知らせが来たのですが、そこでやっと自分の置かれている現実が突きつけられた気がしたのです。
当時27歳で、既に結婚している人も、会社員としてバリバリ働いている人もいる中、私は「起業したい」と思いながら手取り17万の会社員をしてるという現実。
「同窓会で胸を張って報告できることが何もない。」
そう思った時に、やっと自分の中で「起業しないと」という事が現実味を帯びてきました。
そこからは速かったです。
「とにかく、起業して自分の仕事で収入を得てる、という事実が欲しい!」
そう思って、今の自分に出来ることでお金を稼ごうと決意し起業に踏み切りました。
結局、その時の私を突き動かしたものは「壮大な夢」などではなく、「とりあえず起業して、最低限でいいからお金を稼ぎたい。」という夢ともいえない小さなものでした。
自分が本当に欲しているのなら、夢の大きさなど関係ないのでしょう。
現実味のない大きい夢は、かえって起業への道を遠ざけてしまっていたのでした。
ちなみに当初の目標は「最低限の生活費」でしたが、事業が安定してくると「仕事の知識を広げるために、本やセミナーにお金を使えるくらいは稼ぎたい。」とか「仕事で人に会う時は恥ずかしくない身なりをしよう。」など、自然とほしいものが分かってくるようになりました。
自分が成長すれば、それに従って夢も成長していくのでしょう。
まず最初の一歩を踏み出すためには、大きな夢よりも「等身大の夢」を大切にすることをお勧めします。